雪国・十日町から ちからのブログ

豪雪地に暮らす思いとその自然について綴ります

家の作りやうは冬をむねとすべし

 「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。」(徒然草・第55段)と、兼好は書いていますが、雪国・十日町では、「家の作りやうは、冬をむねとすべし。」です。冬の除雪のことを考えて、家を作る場所を決めないと、とても苦労することになります。

 道の両側に家があるのは当たり前のことですが、そういう所では雪を捨てる場所がなくて苦労します。道路に雪をだすわけにいかないからです。(十日町では雪の捨て場のことで、ご近所同士が不仲になることがよくあります。)ところが道路の反対側に家がないと、(私の家の向かいは田んぼです)家の向かい側の道路の端に、自動車の通行に支障がない程度に雪を出せるので、除雪がとても楽です。

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    (道路の端に雪を押し付けている写真です。)

 こうしておけば、後は市の除雪車(私の家の場合は隣の農業生産組合の方が除雪をしてくれるのでとても助かっています)が、雪を飛ばしてくれます。

 今年は今のところ雪がとても少なく、いつもの年の四分の一程度です。この冬では朝に20㎝くらい積もっていたのが、一番の大雪です。普段は除雪機を使って除雪をしていますが、ときどきピンが壊れて使えなくなる時があります。そんな時にはスノーダンプを使って除雪をします。

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 長年使っているうちに、スノーダンプの先の折れている個所(写真の矢印のところ)が、割れてめくれ上がってしまい、使いにくくて困ってしまいましたが、昨年、ホームセンターでスノーダンプの先を切り落としてもらい、また使えるようになりました。代金は500円でした。とても助かりましたが、やはり雪をきれいに取り除こうとすると、切ってもらったところがコンクリートに引っかかりやすくなりました。ちょっとしたことですが、気にはなります。

 除雪機は本当にありがたいものです。大いに助かっています。雪国の必需品です。我が家の小型除雪機は新品だと30万円くらいはするものですが、中古品を8万円で買いました。破格の安い値で売ってくれたロードマン(お店の名前)さんには、感謝感謝です。故障したときにもロードマンさんはすぐに来てくれます。こういう親切な人が、十日町には大勢いるのが、とてもいいところです。

 私は除雪をするときは雨具を着ています。雪が付かないし、濡れないので、雨具が一番です。それに必ず頭には笠をかぶります。雨具についている帽子はかぶりません。笠をかぶっていれば周囲がよく見え、音も聞こえます。除雪をする時はいつも五感を研ぎ澄ませていないと、とても危険です。

 この冬は今のところ小雪ですが、このまま怪我をすることもなく、春を迎えたいものです。