雪国・十日町から ちからのブログ

豪雪地に暮らす思いとその自然について綴ります

春到来

 「ゆは」が終わり、漸くここ十日町の里にも春が到来しました。

 広く親しまれている童謡・唱歌「春が来た」の歌詞にはこうあります。

 春が来た 春が来た どこに来た 山に来た 里に来た 野にも来た

 いい歌だと思うのですが、どうもこの歌詞には納得できません。順番が逆になっているからです。春はまず野に来て、次に里、そして山に来るのです。漸く春が里にはやって来ましたが、山にはまだです。山にはまだ車で入ることはできず、麓から残雪の上を歩いて上るしかありません。

 今朝、我が家から撮った写真です。

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 田んぼの雪はほとんどなくなりました。

 10日前(4月10日)はまだこんなでした。

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 消える時になると、ぐんぐんと消えていきます。

 我が家の裏の雪もこんなに少なくなりました。

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 10日前(4月10日)にはこんなでした。

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 我が家の庭(庭というほどのものではありませんが)にも、スノーフレーク(スズランスイセン)や水仙、チューリップが咲いています。

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 しかし、十日町では今春ほとんど桜は咲いていません。こんな状態です。

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 これで満開なのです。これから咲きだすのでもなく、散ったのでもありません。今春はこれが満開の姿です。鳥に芽を食べられたようです。
 2年前に同じ場所を撮ったのが下の写真です。

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 多くの桜の木がほとんど花をつけていません。こういう土地があることを、日本の多くの方に知ってほしいものです。桜が咲かない土地なんてあるのか!と驚くことでしょう。こんな土地ですから、私は毎年、桜にはさほど期待しません。咲いたら今年は咲いたんだな、と思うくらいです。(山桜は毎年咲きます。山菜採りに山に入って、山桜を見るのは何とも言えません。)ですから毎年咲く、豪華ではありませんが、キクザキイチゲカタクリショウジョウバカマイカリソウ、スミレなどの可憐な花を見た時にこそ喜びを感じます。

 今春は昨春と比較すると、イヌフグリがあまり目立ちません。昨春は道端が青く見えるほどイヌフグリが咲いていました。そんな経験は初めてでした。昨年の冬は記録的な少雪でしたので、3月は気温は低くても雪はありませんでした。今春は1,2月は豪雪で、3月には言うまでもなく雪が残っていました。雪が消える時季には気温が高くなっているので、雪が消えると一斉に草は萌えだします。それでイヌフグリは他の草に押されて目立たないのだと思われます。こうして少雪の年と豪雪の年を比較してみることで、イヌフグリは雪がなければ気温が低くても咲きだす、寒さに強い植物であると分かるようです。

 清らかに星の数ほどいぬふぐり      (有山光子)

 遠くよりくるやすらぎやいぬふぐり    (豊田都峰)

 

 最後にショッピングセンター駐車場の雪山ですが、こうなりました。今日の写真です。

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 10日前(4月10日)はこうでした。

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 雪の山は小さくなっていますが、まだまだ消えるのは先のようです。