雪国・十日町から ちからのブログ

豪雪地に暮らす思いとその自然について綴ります

山本山・・西脇順三郎詩碑

 人間ドックの帰りに、山本山に寄ってきました。

 私は小千谷の病院で人間ドックを受けると、その帰りにいつも山本山に登り、西脇順三郎の詩碑を見てきます。どうしてかわかりませんが、西脇順三郎の詩碑が見たくなるのです。

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この詩碑の表面の左脇には、

 この山上は我が青年時代より散策し郷里の偉大なる存在を感ぜしところなり

                             昭和五十四年夏

と書いてあります。

詩碑の裏面には詩集『旅人かへらず』の最終章(168)が刻まれています。

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  西脇順三郎の著作では『詩学』(筑摩叢書)をかじったくらいの私に、西脇順三郎を論じる資格はありませんが、『詩学』に次のように書かれています。

 詩作はポエジイを表現するための機械にすぎない。詩作の直接の目的はポエジイという思考の世界を創作することである。

 「ポエジイ」とは何かというと、詩の精神とか、またわれわれが詩作を読んだ時に感じた意識としての情念 のことです。

 新聞などに投稿される詩に、私はほとんどポエジイを感じることはできません。形は詩であっても、ポエジイを感じ取ることのできないものは、詩とは言えないと思っています。

 山本山から眺めは、ただ美しいだけではありません。その眺めは「郷里の偉大なる存在」というポエジイを実感させてくれます。

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 人間ドックでは、医師に「〇〇病予備軍です。注意するように」と言われてしまいました。

 詳しい結果は1カ月後くらいに届くそうです。