雪国・十日町から ちからのブログ

豪雪地に暮らす思いとその自然について綴ります

月に行く世に

 月に行く世に豪雪は耐え難き

 これは新潟日報に載っていた小千谷市の山本浩さんの句です。雪国に暮らす人の豪雪に対する気持ちを、見事に表現していると感心しました。こんなに科学が発達している世に、どうして今になっても豪雪に苦しめられなければならないのでしょう。
 今年は昨年と比較すると雪は3、4割は少ないのですが、それでも豪雪地ならではの積雪です。

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 我が家の屋根は落雪式で、屋根の雪は全て家の裏に落ちますが、上の写真は今日の様子です。雪が2階の窓まで届いたので、光が射し込むように雪を片付けなければなりません。昨年は5回も裏の雪を片付けましたが、今年はこれが1回目です。これで済んでほしいものです。
 今朝の積雪は15cmほどでした。下の写真は雪出しをした後で撮った写真です。

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 朝は雪が降っていましたが、しばらくすると予報通り太陽の光が射しだしました。

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 太陽の光で雪国の人の気持ちは、パッと明るくなります。この気持ちは雪国に暮らした人でなければ実感できないと思います。私は東京で1年、横浜で4年、茨城で1年暮らしましたが、その時には冬の陽射しに、そんなに有り難さを感じませんでした。そもそも私は東京、横浜、茨城には冬はないと感じていました。智恵子が東京に空が無いと言ったように、私には雪のない東京の冬は冬ではありません。私にとって雪に埋もれた薄暗い冬が本当の冬なのです。私は冬が大嫌いです。それなのに薄暗く豪雪に苦しめられるこんな地に、私は今でも暮らしています。いくらでも違った土地で暮らすこともできたはずなのに。しかし南の地で暮らそうとは一度も思いませんでした。自分でもそれが不思議です。

 私はこの冬から長靴を2足用意して、履き分けています。一方の長靴には滑り止めを付けています。

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 朝、往復で約800歩のゴミを出しに行くときには、滑って怪我をしないように必ずこの長靴を履きます。スーパーなどに買い物に行くときには、床を傷つけてしまうので、滑り止めを付けていない長靴を履きます。昨年までは1足の長靴を滑り止めを付けたり外したりして履いていたのですが、冷たいしとても面倒でした。2足用意してとても便利になりました。